【ゆるい哲学】「悪」からは徹底的に離れましょう

社会

生きていると遭遇する様々な悪。
例えば、学校でのいじめやイジリ行為。職場でもパワハラや嫌がらせなどです。

今回はいたってシンプルなタイトルですが、「悪」からは徹底的に避けるべきという話をしようと思います。

『悪』とは自分を不快にするものすべて

そもそも悪とは何か?
人によっては「自分が無能なのが悪い」とか、「悪気はなくても他人に迷惑をかけるのが悪い」と思うこともあるかもしれません。

哲学では、自分を不快な気持ちにするものが悪とさています。
自分を不快にするものというのは、悪意のある行為や傷つけられる行為も当然、該当します。

こういう悪には、人間は大きく影響されます。
だからこそ、悪から離れて自分の精神的健康を守るべきなのです。

ネガティブな経験はポジティブな経験よりも、ずっと強く心に残りやすいと言われています。
「悪は善より強い」
これは社会心理学者ロイ・バウマイスターの格言ですが、仕事や人間関係においても非常に当てはまると感じます。
ある調査によれば、ビジネスの世界ではネガティブとポジティブの比率は約6:1になり、男女の恋愛においては5:1になるそうです。
さらにある調査では、「悪」に満ちた職場は受動喫煙より体に悪いらしいです。*1)

自分を不快にするものは「悪」。
悪に遭遇したら「自分が悪い」とか「自分のためを思っている」とか思わずに、耐えようとしないこと

『悪』は社会にめちゃくちゃ迷惑がかかる

「悪」というのは他人にとても迷惑をかけます。
しかし、それだけではありません。

例えば職場でパワハラを受けたとします。
パワハラを受けた当人はもちろん大迷惑です。
しかし、本人だけでなく家族も悲惨な目にあいます。
家族を大切にする余裕がなくなり、その影響で大切な人も疲弊させます。

本人が心の病気になれば、家族全員の将来を不安にさせてしまいます。
そして本人の治療をするために、多額の医療費と人員が費やされます
本人が生み出すはずだった経済的価値、文化的価値も失われるのです。

以下、筆者が最近読んだ本の引用です。

もし、自分が病気になったら誰が面倒を見るのだろうか?
ほとんどの場合は家族である
(中略)
何より、自分自身の健康とキャリアを損なうことになる。本当はもっといい仕事をして、能力を身につけて、社会に貢献できたかもしれない
(中略)
「自分が頑張れば良い」「ブラック企業で我慢して働くのは自己責任」などと言う簡単な話ではない。「使い潰し」の被害は自分だけでなく、家族をも巻き込み、不幸にすることになる。

ブラック企業2 「虐待型管理」の真相 ー今野 晴貴 ー *2)

このように、「悪」を働く人間は、社会にめちゃくちゃ迷惑をかけます
この本はブラック企業をテーマにしていますが、対象は過酷な練習を強いる部活、学校でのいじめ、家族内でのモラハラなども当てはまります。
近年ようやくパワハラも取り締まられてきましたが、いじめに対しては罰則はありません。

本来、社会が何のためにあるのか?-それは悪を監視し撲滅するためと言っていいです。
しかし現状は、社会はまだ機能不全です。
だからこそ、自己防衛が大事になります。
「できない自分が悪い」と思ってはいけません。

自分と自分の大事な人を守るためにも、「悪」へのアンテナを敏感に張って生きていく必要があるのです。

参考

*1) [鈴木 裕 著 / クロスメディア・パブリッシング] 科学的な適職

*2) [今野 晴貴 著 / 文藝春秋] ブラック企業2 「虐待型管理」の真相

コメント

タイトルとURLをコピーしました