今日は、今を生きることについて書きたいと思います
今を生きるとはどういうことでしょうか？
未来や過去に囚われないこと？
今を楽しむこと？
それを考えるために、まずは不安の正体について見ていきたいと思います。
不安の正体
人生につきものである不安、これはどこから生まれるのでしょうか？
不安の元は脳の扁桃体にある
脳には扁桃体という部位があります。
これは危険を察知して脳に不安を認知させる、脳の危機管理室の様なものです。
これは人類の長い歴史の中で生存していくために獲得した能力と言われます。
危険を感知できる様にすることで、人類は古来から生存の危機を生き延び、現代に子孫を残すことができたと言われています。
扁桃体は複雑な現代社会では誤作動を起こしてしまう
しかし、この扁桃体は直近の不安しか処理できないらしいです。
それは人類の長い歴史のほとんどの歴史は狩猟採集生活でした。
そして、狩猟時代は人々の悩みは単純であったと言われます。
狩猟採集時代の悩みは
「これから嵐が来そうだから、対策しなきゃいけない」
「この川は深そうだから、近寄らない方がいいな」
「狩りをするのにこの動物は強そうだから、今回は諦めよう」
というようなもの。
対し現代の悩みは、仕事、収入、資産、疫病、家庭、子供、人間関係など多岐にわたり複雑です。
加えて、不安には未来や過去の後悔も含まれています。
狩猟採集生活は諸説ありますが、大体500~700万年程度続いたと言われています。
そこから農耕に移行したのはせいぜい２万年前、産業社会になったのはごくここ数百年の話です。
扁桃体は、人類史のほとんどを占める狩猟採集時代に作られたもので、
現代のようなカオスな状況に対応できていないらしいです。
そのため現代生活では、扁桃体から常にアラームが鳴りっぱなしな状態になります。
これが「漠然とした強い不安」を生み、今を生きることを困難にしているらしいです。
今を生きる方法
では今を生きるにはどうしたら良いでしょうか。
「心配事の９割は起きない」という話もあるように、不確定なことに対して悩んでも今を消耗してしまいますよね(*1 参考ノート)。
扁桃体によって過度に不安を感じてしまうからこそ、今に集中するテクニックが必要なのかもしれません。
今できることについて、楽しめる要素を３つ以上挙げてみる
些細なことでも今できることについて、楽しめる要素を上げてみると良いでしょう。
例えば、今コーヒーを飲んでいるとします。
その際、
・コーヒーの香りを楽しんでみる
・ホットコーヒーを飲んで体が温まるのを感じてみる
・コーヒーにあるかすかなコクを楽しんでみる
・過去にコーヒーを飲んで楽しかった事を思い出してみる
といった具合に楽しめる要素をあげ、その時間を過ごす。
今の瞬間を味わい、より深い体験にしていく、これにより不安は消えていくような気がします。
これも一種のマインドフルネスです。
マインドフルネスは今に集中して邪念を捨てることなので、呼吸法以外でも実現可能になります。
これは自分の主観ですが、人間の心においてポジティブとネガティブは共存するというよりは、モードが切り替わるイメージです。
そのため、今を楽しむことでポジティブモードになれれば、その間ネガティブは割り込みにくいと思っています。
また、楽しめる要素をさほど挙げられない出来事は、自分にとってそれは楽しめるものでは無いのかもしれないですね。
「今この時間をポジティブな気分で使うか、ネガティブ気分で使うかは、自分次第」と考えてみる
今を不安で一杯にしてしまうのはもったいないと思います。
ネガティブな気持ちが強いと、今を有意義に過ごすのは困難かもしれません。
だからこそ、この時間をどういう気分で過ごすかは自分次第と考える、自分でコントロールできると考えてみるのです。
自分で生活をコントロールできるかどうか、これは幸福の一因子とも言われています。
もちろん、そうもいかない状況もあるでしょう。
例えば、激務であったり家事や育児に追われたり、色々なことを頭に入れて行動しないといけない時。
一時的なら仕方ないですが、楽しむ時間が慢性的に持てない程度であれば、環境の見直しが必要かもしれません。
最後に
今回は不安の正体は、狩猟採集時代に適応するように作られた扁桃体にあり、
それが複雑な現代社会において、過度な不安を産んでいるという話をしました。
不安を解消するには、楽しむ、喜ぶ、感動する、などポジティブな感情を作る習慣を意識的に行なっていく必要があるかもしれませんね。
これはストレスのコーピングにおける「情緒焦点型コーピング」にも当たるのだと思います。
参考ノート
(*1)心配事の96%は起きないらしい
https://note.com/ranran333/n/n19da1133cb89
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